
去る11月6日、SONNY ROLLINSのラストコンサートに行ってきました。
どしゃぶりの雨で、ブーツで滑りそうになりながら国際フォーラムへ。
席は2階席の後ろから3列目。
遠い。
すごく遠い。
会場は満席で、当日券もSOLD OUT。
熱気でなんだか少し暑かった。
ライトが落とされて、メンバーとロリンズがステージに立つと歓声と拍手が。
ここにいるだれもが、その演奏を楽しみにしているのがひしひしと伝わってきた。
「SAXOPHONE COLOSSUS」と「WAY OUT WEST」しか聴いたことがない私には、初めての曲ばかりだったけれど、ただただ感動したとしか言えない。
赤いパンツに、黒いジャケット、サングラスに白い髭。
そして金色のテナーサックス。
遠くから見たせいかもしれないけれど、サックスがロリンズの一部で、歌い上げているように見えた。
少し曲がった背中を前のめりにしながらブロウする姿は、彼から湧き出すもの、大げさに言ったら魂を搾り出すようにブロウしているようだった。
ブロウしても湧き出すものは果てしない。
カリプソとバラード。
ひとつのサックスからどうしてこんなにもいろんな音色がでて、人を切なくさせたり楽しませたりできるんだろうか。
私はJAZZ初心者だし、知識なんてないわけで、どういう演奏が素晴らしいのかだなんて分からないのだけれど、でも人を感動させる演奏ってこういうものなんだって思った。
身体の芯から共鳴している、そんな感じ。
一曲一曲に対して送る拍手がなかなかなりやまない。
歓声と口笛。
途中で
「ドウモアリガトウゴザイマシタ。」
と言って、メンバーの紹介。
そこでも歓声。
前半の終りには「キュウケイデ~ス」と。
拍手が鳴り止まないから、ステージに引き返して深々とおじぎをしてた。
巨人って言われるくらいのプレイヤーなのに、すごく謙虚な印象。
白い髭と赤いパンツがサンタさんみたいで、可愛らしかった。
休憩を挟んで始まった後半は、会場全体が一体になった感じがした。
ロリンズも前半は他のプレイヤーが演奏しているときはその人の方を見ながらゆらゆら体を揺らしてリズムをとっていただけなのに、後半になると指を鳴らすような感じで腕を動かしながら小さく踊ってた。
自然と体が動いて、心が躍りだすように楽しめるコンサートって初めてかもしれない。
狂ったようにモッシュするライブでも、静かに音色を楽しむコンサートとも違くて、自然に体と心が音楽に
寄り添って楽しめるコンサートだなんて最高。
「ドモアリガトウゴザイマシタ、サヨナラ、ドモアリガトウゴザイマシタ、サヨナラ、ドウモアリガトウゴザイマシタ、サヨナラ」
とロリンズが言って、まさかもう終りなの?と思ったとたん、St.Thomasが。
湧き上がるオーディエンス。
待ってましたとばかりの盛大な拍手。
私も嬉しくなって思わず「いえ~い」と拍手と一緒に心の中で大きく叫んでみた。
生St.Thomas。
最初で最後の生St.Thomas。
いつもCDで聴いていたけれど、体で感じるSt.Thomasは格別だった。
演奏が終り、この拍手は外にまで漏れているんではないだろうかと思ってしまうくらいの盛大な拍手。
スタンディングオベーション。
おじぎをして、肩を左右に揺らしながら背中を丸めてノッソノッソとステージから下がるロリンズに送られる歓声。
誰もがもう一曲聴きたいと願ってたと思う。
鳴り止まない拍手に、ステージ袖からちょこっと出てきてガッツポーズしたロリンズは、75歳のおじいちゃんには見えなかった。
ライトが明るくなり、このコンサートが幕を閉じたことを知らせるアナウンスで、すっかり現実に戻された。
でも、その興奮はそう感嘆には冷めることはできない。
誰もが満足した顔で口々にその興奮を伝え合っていた。
一人で来ていた私は、この興奮と嬉しさと楽しさを誰にどうやって伝えたらいいんだろうと、誰かにこのコンサートのことを伝えたくて伝えたくて仕方なかった。
まだ降り止まない雨の中、雨音で消されてしまって誰にも聴こえないだろうとさっき聴いたばかりのSt.Thomasを口ずさみながら会場を後にした。
もっと私が早くSONNY ROLLINSを知っていれば。。。
これが最初で最後のコンサートだなんて。
長生きして、ずっとずっと吹き続けて欲しい。
そう願わずにはいられない。
やっぱりSONNY ROLLINS大好きだ。
![]() | Saxophone Colossus Sonny Rollins Ojc 1991-07-01 売り上げランキング : 2,542 Amazonで詳しく見る by G-Tools |


コメントする